とっておき冬花火大会＆冬のよさこいソーズラ祭り
冬の夜空を彩る華やかな花火と、熱狂的なダンスパフォーマンスが競演する「とっておき冬花火大会＆冬のよさこいソーズラ祭り」が12月24日に開催された。
会場は、なぎさ公園、藤の広場、伊東海岸。ここは、犬たちの楽園。
なぎさ公園には重岡建治氏の彫刻が展示されいる。心赴くままに、固定概念を超えて。見たこともないようなアートは確かに人を引きつける。美しさや不思議さ、可愛さや不気味さ、大胆さや繊細さで魅了する数々の作品は、私たち自身の中で眠っている可能性をも照らし出すかのようだ。だからこそ、様々な広がりを持つのかもしれない。
一閃。かん高い笛の音が観客のざわめきを裂く。
カッと小鼓や大鼓が八方にこだまし、千に近い観客が聴覚を研ぎ澄ました。
そこへ静かに幽玄のとばりが降りてくる。時間を超越したパフォーマンスに観客はクギ付けとなった。
静かに音楽が流れ始める。例えるなら上品なオーケストラ。オーケストラの大音響の中、「まちがステージ」を合言葉に踊り子たちが個性的な衣装や振付で舞う。それでも舞台は静まり返っていた。大雨の日に家の中にいる時感じるような不思議な静けさが、会場全体を覆っている。静寂。そこにあるのは静寂だった。
12月の夜空を彩る花火が海上から打ち上げられ、伊東温泉の一年を締めくくられた。
ここ数年、コロナ禍で閉塞感に満ちた不自由な日々を過ごすことで「自分にとって本当に大事なものは何か、譲れない一線はどこにあるのか」ということを、図らずも内省した方が多かったのではないだろうか。
伝統的なもの、考え方と新しいものとが交差してきた温泉の街、伊東。そこには、現状に満足することなく時代と共に着実に進化し、イノベーションを起こし続けるという歴史と文化が脈々と息づいている。
by yamamoto
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